
いつの間にか自宅に侵入している害虫。人に害を及ぼす虫にはさまざまな虫がいます。特に長いこと雨が降り続いた後に足がたくさんある気持ち悪い虫がベランダやガーデニングにいたりしませんか?庭にのろのろとムカデみたいな虫を見かけたら注意が必要です。それはたぶんヤスデです。そのムカデに似た見た目から恐怖を感じる人も少なくないはずです。
そこで今回はヤスデについて、調べていきます。
ヤスデって?実は益虫?
ヤスデは毒を持っているムカデとは違い、直接的な害はありません。
ムカデのように人を刺したりしませんが、見た目が良くないことから不快害虫とされています。ヤスデは本来土の中にいて、土壌を活性化させてくれる益虫です。しかし、雨の多い6~7月前半の梅雨の時期と、9~11月までの秋の時期になると水たまりができて土の中にいたヤスデが地上に出てきて大量発生してしまいます。
ヤスデによる人への悪影響
毒を持っていないなら人に害はないのではないかと思いますが、毒以外にも害があります。
見た目が悪い
足がたくさんあって動きが気持ち悪いし、うじゃうじゃたくさんいる。これを見ただけでストレスを感じる人もいます。しかも、1匹ならまだいいですが、大量発生となると対策するにも難しくなってしまいます。
身体から出る臭液
ヤスデは、身体に何かが触れると、身体から臭液という臭い液を出します。その臭液には、毒性が含まれるため、人の肌に触れるとヒリヒリとした痛みを感じます。特に口や目に入ると危険なので、触れずに対処することが必要です。
ヤスデ大量発生の原因
ヤスデが大量発生する原因は、ヤスデの習性にあります。1回に100~300個ほど産卵し、生まれた幼虫が集団で行動する習性があります。ひとかたまりに集まる習性は、天敵に食べられないようにするためとも言われています。そのため、1匹でもヤスデを見かけたら、大量のヤスデが潜んでいる恐れがあります。
ヤスデがいた場所の環境の変化によって、大量発生することもあります。駐車場を整備した後や庭のリフォームをした後、草むしりをした後などに地上に逃げ出すことがあります。
ヤスデを駆除する
益虫でもあるヤスデですが、見た目が気持ち悪い、身体から臭い液を出して部屋が臭くなるなど人に不快感を与えるので、早い段階で駆除したいと思います。
しかし、ヤスデの駆除は場所やシチュエーションによって、駆除する目的も駆除するときの注意点も違うので、しっかり使い分けることが大切です。
殺虫剤で駆除
室内に現れたヤスデを駆除するときに使うのが、殺虫剤です。室内で駆除する目的は、目の前に現れたヤスデをとにかく早く駆除することなので、殺虫剤スプレーを噴射して駆除すればいいだけです。
徘徊害虫専用のムカデ用エアゾールなどがありますので、簡単に駆除できます。
ヤスデに向かってスプレーを噴射するだけなのですが、ヤスデの死骸を処理するときは、直接手で触らないように気を付けましょう。
毒エサを撒く
ベランダなどのガーデニングなどの場所で駆除するときに毒エサを使います。屋外からベランダに侵入してきたヤスデや、ガーデニングなどの土の中に卵がある場合は、殺虫スプレーで駆除しても次から次へとやってきて、いたちごっこになってしまいます。発生場所でこれ以上被害が大きくならないように、長期戦になりますが食べさせて殺すタイプの毒エサで駆除しましょう。
ガーデニングや観葉植物の土お上に撒くだけなのですが、雨がかかったり、毒エサがなくなったときは、もう1回撒きましょう。
植物や人体に影響がない毒エサもありますので、購入する前によく確認してから購入しましょう。
燻煙剤で駆除
室内でヤスデが大量発生してしまったときに使うのが燻煙剤です。
ヤスデは雨が降った後に一斉に上へ移動することがあります。それが室内での大量発生につながります。室内の密閉空間という利点を上手く活用して駆除しましょう。
燻煙剤は使う前に電子機器にカバーをかけたり、ペットを避難させたり、いろいろ手間がかかりますが、1回で家のヤスデを丸ごと駆除するイメージで使いましょう。
たくさんある燻煙剤の中にヤスデの駆除が対象のものがあるので、確認してから購入しましょう。
ヤスデ対策
ヤスデを家に侵入させない
ヤスデを家に入れない対策としては、まずヤスデが侵入する経路をキチンとふさぐことが大切です。網戸の周りや通風口、排水口やエアコンのパイプの穴、キッチン下のシンクや小窓などの小さな隙間をくまなくチェックして全ての隙間をふさぎましょう・ヤスデは壁を伝って2階にも侵入します。2階以上も油断せずに侵入経路を断つことがとても大切です。
水はけを良くする
ヤスデが毎年大量発生する家には、どこかに必ずヤスデの好むジメジメした場所があります。落ち葉がずっとあったり、草がぼうぼうで陽が当たらなかったり、するところはすぐに撤去が必要です。
庭木や雑草は定期的に剪定して、つちに陽が当たるようにします。また、落ち葉もマメに掃除して溜まらないようにすることが大切です。家の周りだけでも水はけが良くしておけば、次の年のヤスデの発生を抑えることができます。
石灰を使う
ヤスデ対策として、ヤスデの侵入経路などに石灰を撒くという方法が効果的です。園芸用の土壌改良として使われる石灰は、消石灰(水酸化カルシウム)としてホームセンターなどで販売されています。消石灰は、湿気に触れると強力なアルカリ性に変化する性質があります。
ただし、消石灰は湿気を含まないように密閉して管理をする必要があるので注意が必要です。また、皮膚に触れるとかぶれたりすることがあるので、消石灰を撒くときは手袋やマスクなどをつけて直接肌に触れないようにしましょう。
まとめ
見た目が気持ち悪く大量発生してしまうヤスデは、放っておくと面倒なことになります。
家の周りお水はけ良くしたり、石灰を撒くなどの対策をしっかりやりましょう。
また発生してしまったときは、場所やシチュエーションによって、駆除する目的も駆除するときの注意点も違うので、しっかり使い分けて駆除していきましょう。