ヌカエビってどんなエビ?ヌマエビとの違いはどこにあるの?

ペットショップや釣具屋(餌として)で目にする「ヌカエビ」というエビ。一見するとヌマエビと何が違うのか区別が難しいですが、ヌカエビとはどのようなエビなのでしょうか。

ヌカエビはヌマエビ科なのでミナミヌマエビなどと基本的に生態は一緒

ヌカエビは、ヌマエビ科に属する、日本固有の淡水エビになります。近畿地方から東北地方まで広く生息をしています。

ヌカエビの体長は3cmほどで、同じヌマエビ科としてはミナミヌマエビと同じ大きさになります。また、淡水域の流れが緩い、または流れがない地域を好みます。

ヌカエビという名前の由来には諸説あるようですが、糠を餌にして捕まえられたためとする説が有力なようです。

ヌカエビはミナミヌマエビと生態はほぼ一緒

ほかのヌマエビ科の生物と同じように、ヌカエビもまた雑食性です。藻類や魚の食べ残し、フンなどを食べるため、飼育をすれば水槽の掃除屋として機能してくれます。水質変化に弱いという欠点も、他のヌマエビと同様です。

ヌカエビは、ヤマトヌマエビのように両側回遊型ではないため、ミナミヌマエビと生態がほぼ一緒と言えます。

スポンサードリンク

ヌカエビとミナミヌマエビの違い

ヌカエビとミナミヌマエビに違いはあるのでしょうか?

実は、この2種類、見た目もほぼ一緒で見分けが難しいのです。強いて言えば眼の生え方でしょうか。ヌカエビは、眼が体から垂直な感じで生えています。一方、ミナミヌマエビは、眼が、体から少し前方に傾く感じで生えています。逆Vの字と言えばいいですね。

あとは、川や湖で穫れた場合、その土地によっては見分けが可能です。ヌカエビの生息地は上記の通りですが、自然界に住むミナミヌマエビは、静岡県(焼津市)以西にしかおらず、関東地方にはいません。関東地方の川や湖などで穫れた場合、それはほぼ間違いなくヌカエビでしょう。

ヌカエビとスジエビに違いはあるのか

ヌカエビや他のヌマエビと似ているエビとして、スジエビという種類がいます。では、ヌカエビとスジエビはどのような違いがあるのでしょうか。

実は、こちらは割と違いがあります。見た目でも識別可能です。その名前の通り、スジエビは体を横断する黒褐色のスジがあります。ヌカエビなどには、これがありません。また、スジエビはヌカエビなどに比べて大きなハサミを持っています。ヌカエビのハサミは肉眼だとわかりませんが、スジエビの場合は、肉眼で小さなハサミがあるのがわかるでしょう。

スジエビは水槽の掃除人にはならない

大きな違いの1つとして、スジエビは雑食というよりは肉食です。生物分類的にも、スジエビはテナガエビ科なので、その点からもヌマエビ科のエビとは性質が違うと言えるかもしれません。

スジエビも藻類を食べなくはないですが、それよりも、水生昆虫や貝類、ミミズなどが餌になります。そのこともあり、ヌマエビ科のエビよりもだいぶ気性も攻撃的です。メダカなどの小魚との混泳は無理でしょう。

ヌカエビはメダカの混泳相手におすすめ?

では、ヌカエビの方は、メダカと混泳させても大丈夫でしょうか?

結論から申します。大丈夫どころか、寧ろおすすめの一種と言えます。

ヌカエビもまた、ミナミヌマエビと同じように、苔やメダカの餌の食べ残しなどを水槽の下層で平らげてくれるでしょう。人によっては、ヌカエビの方がミナミヌマエビよりも、メダカの卵や稚魚を襲わなくて良いとも言うようです。その点で言えば、ミナミヌマエビよりも更におすすめなのかもしれません。

ミナミヌマエビとメダカについてはこちらでも少し触れていますので、よかったらご覧になってください。

まとめ

1.ヌカエビは、ヌマエビ科のエビ。従って他のヌマエビと生態などはほぼ一緒。特に、純粋な淡水型であるミナミヌマエビとは、目視では識別しづらいレベルで似ている。

2.ミナミヌマエビは自然のものは関東には生息していないので、関東の川や湖などでミナミヌマエビに似ているのを釣った場合、それはヌカエビ。

3.ヌカエビとスジエビはだいぶ違う。スジエビは肉食で小型エビとしては気性が荒く、飼育する際に小魚と混泳させるのは難しい。

4.ヌカエビは、ミナミヌマエビに勝るとも劣らないレベルで、メダカの混泳相手に向いている。

スポンサードリンク