
みなさんは車のバッテリーを気にしながら運転していますか?
「昨日までは問題なく走っていたのに、朝通勤しようと思ったら急にエンジンがかからなくなった」こんな経験した事がある人も多いと思います。
最近のバッテリーは寿命が尽きるまで使うことができるので、バッテリーが弱ってきた前兆をキャッチしにくく、突然バッテリー上がりが訪れます。
車検などでバッテリー交換を何度もススメられている人の中には「取り替えてるバッテリーが不良品なのか?」や、適正なバッテリー交換が分からないから「交換の必要は無いのに押し付けられているのか?」など不安になる人もいると思います。
そこで今回は、車のバッテリー交換時期やバッテリーの寿命を延ばす方法などを紹介していきます。
一般的なバッテリー交換時期
「バッテリーなんてバッテリー液を補充しながら使えば大丈夫!」と言う人もいますが、バッテリーも当然消耗品なので、メーカーによって『保証期間』が設定されています。
メーカーや品種によって異なりますが、おおよそ2~3年が保証期間になっている事が多いです。
この保証期間とは、メーカーがバッテリーを安全に使用できる期間として定めているものなので、『保証期間=交換時期』として捉えておくのが一般的な考えとされています。
なお、バッテリー交換をした時は、次回の交換時期が分かるように、交換年月日をメモしておく事をオススメします。
バッテリー交換の検討が必要な前兆とは?
たとえ保証期間内であっても、何かしらの前兆が現れたら交換の検討が必要になってきます。
では具体的にバッテリーが弱ってきたら、車にどんな症状が出るのでしょうか?
エンジンのかかりが悪くなった
一番分かりやすいのは、車のエンジンのかかりが悪くなる事で、エンジンをかける時はセルモーターが勢い良く「キュルルル」と回りますが、バッテリーが弱ってくると勢い衰えてくるので交換を検討しましょう。
また、「ギュル ギュル」のような重く弱々いくなった場合は、すぐにでも交換した方がいいです。
ヘッドライトが暗くなってきた
次に目安になるのがヘッドライトの明るさで、バッテリーが弱ってくるとヘッドライトが暗くなってきます。
特にエアコンをオンにしたり、ワイパーを動かしたりなど他に電気を使った時にヘッドライトが暗くなる場合は、バッテリー交換時期が近づいていると考えられます。
パワーウィンドウの開閉スピードが遅くなる
多くの電装品を使用している場合、パワーウィンドウの開閉が遅くなる事もあるので、一概にバッテリーが原因とは言えませんが、普段より極端に開閉する動きが鈍くなった時は、バッテリーが弱くなってきた可能性が考えられます。
バッテリー本体の異変
バッテリー液量が規定量から減っている※、本体が膨らんだように見える、端子の周りに粉がふいているなどは、バッテリー本体の異変を知らせるサインとなります。
※バッテリーの中には電解液(希硫酸)が入っており、この電解液は水の電気分解や自然蒸発により使用中に減っていきます(メンテナンスフリーバッテリータイプは除く)
アイドリングストップがしなくなった
アイドリングストップが搭載されている車の場合は、信号待ちでアイドリングストップする回数が減ったと感じるようになったタイミングが、バッテリー交換時期と考えられています。
車のバッテリー交換時期を早めてしまう3つの注意点
くるまのバッテリー交換時期を早めてしまう事がある原因は、下記の3つが挙げられます。
①ライト類の点けっぱなし
スモールライトや室内灯が点いたまま駐車場に停めてしまったという経験がある人も多いと思います。
実はそうしたライト類の点けっぱなしは、車のバッテリー交換時期を大幅に早めてしまう原因になります。
昼間は特に分かりにくいため、車を降りる際は毎回ライト類に「消し忘れはないか」しっかり確認する習慣を身につけましょう。
②スイッチの入れっぱなし
エアコン・オーディオ・室内灯など、車内にはさまざまなスイッチが埋め込まれていますが、「どうせ毎日乗るから」とスイッチを切らない人がほとんどだと思います。
例えば、エアコンをオンにしたままの場合、エンジンをかける時にセルモーターとエアコンの両方に電力を供給する事になるため、バッテリーに負担がかかり交換時期を早めてしまう事があります。
面倒ですが、スイッチ類は停車する時に切るようにしましょう。
③夏場と冬場
気候は自然によるものなので防ぎようがありませんが、夏場と冬場はエアコン・ワイパーなどの電気を使うケースが多いため、バッテリーが上がりやすいです。
特に1~2月などの冬場は、年間を通じても最もバッテリー上がりが多いと言われています。
これは、気温が20~25℃程度の環境下でバッテリーが十分に性能を発揮できるように作られているからです。
そうした時期が来る前に、『寒冷地用のバッテリーを搭載する』『バッテリー液を補充する』など、対策を練っておく事をオススメします。
バッテリーの寿命を延ばす方法
バッテリーの寿命を延ばす方法はいくつかあるのですが、ここでは4つの方法を紹介します。
①定期的に車に乗る
長期間車を動かさないとバッテリーに蓄えられた電力は、自然に放電されるためバッテリー上がりを起こしやすくなります。
1週間に1回は車を動かした方がいいのですが、週に1度車を動かしたとしても、短い時間・短距離走行しただけでは十分にバッテリーの電力は充電されません。
また、渋滞にはまる事が多い車もストップ&ゴーが多いので理想的な乗り方とは言えません。
理想は信号がなく停止する必要が少ない道を、距離にして10㎞以上走行することがオススメです。
②電装品系の使用時の見直し
エアコン・カーオーディオ・ドライブレコーダー・スマートフォンの充電などを、エンジンを停止した状態で使用するとバッテリーに負担がかかります。
短い距離をちょこっと乗りをしている車であれば、なおのことバッテリーは過酷な状態になります。
電装品系を使用する際は、あれもこれも使用するのではなく、必要最低限のものを選んで使用するなど工夫が必要です。
また、エンジンを切った状態で電装品系を使用する機会が多い車は、バッテリーの電圧チェックを定期的に行う事も忘れずに行いましょう。
③バッテリー上がりを起こさせない
ヘッドライトや室内灯の消し忘れはバッテリー上がりの原因になります。
また、夏場や冬場はバッテリートラブルが起こりやすい季節です。
夏場はエアコンの使用が多くなり、冬場はエアコンの他にも外気温度の低下によって電圧が低下する事があるため、バッテリー上がりが起こりやすくなります。
一度バッテリー上がりを経験したバッテリーは、負荷がかかり大きく性能が落ちるケースもあるため、バッテリー上がりを起こさせない事も寿命を延ばすコツと言えます。
④定期的にバッテリーの点検をする
温度の影響を受けやすいバッテリーは、暑い夏と寒い冬には要注意なので、夏に入る前や冬に入る前にバッテリーの点検をしておくと安心です。
バッテリー内部の劣化は見た目では判断できないので、ディーラーや整備工場・カーショップなどで点検を行いましょう。
まとめ
「使用してから数年経っているけど、エンジンのかかりは問題ないからまだ使える」という自己判断は安心できません。
バッテリー内部の劣化は見た目では判断できないので、定期的なチェックをプロの整備士さんにお願いするのがオススメです。
突然のバッテリー上がりで立ち往生する事が無いように、定期的なバッテリー点検を心がけて安心で安全なカーライフを楽しみましょう。