警備員のための用語集 回送車って何?電車との違いや車両の名前など

2号警備の仕事といえば道路における交通誘導です。交通誘導の場合、工事交通規制に伴う交通誘導が一般的でしょう。規制現場というやつですね。

工事交通規制の現場では、見たことない巨大な建機が動いているわ、一車線ずつしかないごく一般的な車道ならまだしも、二車線が当たり前の幹線道路(いわゆる「国道〇号線」ってやつです)となると、クルマがビュンビュン飛ばしておっかないわで、はじめて警備員をする方にはある種のカルチャーショックもあるのではないでしょうか。

回送車って何?電車やタクシーの回送との違いは?

警備員が工事交通規制の現場において、必ず目にし、無線などで耳にするのが、道具車と回送という単語ではないでしょうか。いずれも、規制開始と終了の目安となる車両です。

道具車は読んで字のごとくですが、回送(回送車)って、解ったようで解らない、なんてことはないでしょうか?

「回送」というと、どうしても、電車やタクシーの、あの乗客無しで空の走っている状態の車両をイメージしないでしょうか?それはそれで合っています。というよりも、回送という言葉の意味を踏まえると、寧ろそっちが王道というか一般的でしょう。

では、道路工事における回送とは一体何なのでしょう?

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工事交通規制における回送車の正式名称は重機回送(運搬)車

工事交通規制における回送車とは、法律により公道を走ることが認められていない重機や建機を運ぶための車両のことを指します。電車やタクシーの場合は、回送“状態”になる場合を指して「回送」と呼んでいるのに対し、道路工事の場合は、車両に乗っているもの(建機や重機)が途中で回送状態になる車両のことを指す、という違いです。正式には、重機回送車(または重機運搬車)と呼ばれます。

工事現場によって多少の違いはありますが、ユンボなどが載っている場合が一般的です。ユンボについては、こちらで解説していますのでご覧ください。

回送車に使われる車両はセルフローダーかセーフティーローダー

工事交通規制における回送車の場合、基本的には「セルフローダー」「セーフティーローダー」という車両が使われています。この、セルフローダーとセーフティーローダー。名前が似ていますが違うものになりますので、混同しないようにしましょう。そもそも、警備員が道路現場において呼ぶ場合はいずれでも「回送」で済んでしまいますが(笑)

詳細はまたの機会に書ければと思いますが、掻い摘んで言うと、この両者の違いは、載せている機材の積み下ろしの仕方です。セルフローダーの方が重機の積み下ろしに必要なスペースが少なくて済むため、どちらかといえばセルフローダーの方が、道路規制現場の回送車として使われるケースが多い印象です。

新車などを運ぶキャリアカーも回送車に該当する

これは、2号警備の業務には関係ない完全な余談ですが、よく自動車販売店などに出入りしている、自動車が6台くらい乗っかっている2階建ての大型車両も、実は「回送車」に該当します。いわゆるキャリアカーというやつです。

まだ車両登録や車庫証明の手続きが完了していない販売車もまた、公道を走ることが認められていないですから、回送車に載せて道路を走らないといけないわけです。

この知識が警備業務に直接役に立つことは無いでしょうが、憶えておいて損はないと思います。

ちなみに、車庫証明を無くした場合は以下の方法で再発行できますので、あわせて憶えておくと良いでしょう。

まとめ

1.工事交通規制(規制現場)でよく耳にする「回送」とは、ユンボなどの建築機材を積み下ろしする重機回送車のことを指している。

2.規制現場の回送に使われる車両は、セルフローダーかセーフティローダー。

3.道路における回送車としては、販売車を積み下ろしするキャリアカーも該当する。

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