
工事現場での警備業務についていると、毎日のように聞く「合材」という単語。ある程度キャリアのある警備員なら常識レベルですが、警備員歴が浅い方にとっては、案外そんなことも無いでしょう。今回は、合材をテーマに紹介していきます。
そもそも合材ってなに?
一体、合材って何なんでしょう?そんなもの、読んで字の如くだろう。と片付けたくなるかもしれませんが、果たして本当に理解しているでしょうか?
辞書を引いてみると、合材には2つの意味合いがあるそうです。①2つ以上の材料を混ぜたもの(いわゆる「複合材料」というやつですね)、②道路工事などで使われるアスファルト混合物のこと、の2つです。警備員(2号警備)の方は、合材と言えば当たり前のように②を思い浮かべるでしょうが、新人警備員はそうはいかないでしょう。世相もあってか、ダブルワークで警備員を選択する方も増えている昨今です。特に、学生時代に材料工学なんて学んだ方や、在学中でアルバイトとして警備員を選択している理系の学生なんかは、ごっちゃになっても不思議ではありません。
2号警備の業務においては、合材=アスファルト合材であると頭に入れておきましょう。
ちなみに、ダブルワークで警備員を考えている、または警備員になりたての方向けに別途記事を以前書いていますので、良かったら参考にしてください。
アスファルト合材に使われる素材はアスファルト以外にどんな種類が?
ところで、アスファルト合材に使われている素材はどのようなものなのでしょう。アスファルト合材には、アスファルトのほか、粗骨材や細骨材といった骨材、充填剤(フィラー)といった種類の素材が使われています。骨材には砕石や砂などが、充填剤としては石粉などが使用されます。
警備員が合材を発注したり管理したりする立場にはありませんから、業務上は特別知る必要はありませんが、雑学として覚えておいても損は無いでしょう。ちなみに、現場において、「ロードプラスター」ですとか「マイルドパッチ」などといった言葉を耳にするかと思いますが、これらはアスファルト合材の製品名となります。油圧ショベル(ショベルカー)における、ユンボの様な位置づけです。
合材を載せたダンプはなぜ麻のシートで覆うのか
道路工事の現場においては、ダンプカーに、石焼き芋を彷彿とさせるホカホカの湯気が立った状態(合材には常温タイプもありますが)で運ばれてくる、というのが合材と言われて思い浮かぶ光景でしょう。
何回か道路工事の警備に携わると、このような疑問を持つかもしれません。なんで合材は麻のシートで覆われているのかと。理系の出ではない筆者なんかは、初めて見たときは、シートが燃えてしまわないかと誰にも言えず心配になってしまったものです。
実はこれ、麻が持つ断熱効果を応用したものになります。作業する人が動かせる程度の軽さがあって、工事現場へ運ぶまでの間、合材が冷めないような断熱性あるものとして、麻が使われているというわけです。
まとめ
2号警備において、合材とはアスファルト合材のことを指します。理系出身の方は、はじめのうち混乱するかもしれませんので注意してください。