
安全な投資術とは?
「投資」と言っても難しい話をするつもりはありません。
とは言っても少しだけ難しい話が混じります。
政府はいまデフレ脱却をしようと懸命に金融緩和政策をとっています。
これ、乱暴な言い方をすると「お金の価値を下げます」ということです。
お金の価値が下がるということは・・・
1万円で買えたものが買えなくなる。
1000万円を銀行に貯金している場合、利息はほとんど貰えないのに、1000万円の価値は下がるということです。
あくまで、政府の思惑通りにデフレ脱却が出来ればの話ですが・・・
そんな中ネット上には、甘い投資話が溢れかえっている状態!
思わず、「そんなわけないだろ!」とPCの画面に突っ込んでしまいたくなるような文字もちらほら。
家計を守るための投資とは、「リターン」よりも「リスク」をいかに減らすか?の方が大切です。
リスクとリターンの関係
以前、私の友人が怪しい投資話を持ってきました。
1口100万円が2か月間で倍になるという話です。
本人は大手企業の話を持ち出し、もっともらしい話をしているつもりなのでしょうが、内容は胡散臭すぎて書けません(笑)
年利にすると600%の投資話です。
私の知り合い3人が投資したのですが、皆さんのご想像通りお金は帰ってきませんでした。
まず、私がこの話を聞いた時、最初に思ったことは「なぜ、こんなに利息を払って資金調達しなければならないか?」です。
普通に考えれば、「もっと低利で資金調達が出来て利益も出るはずなのに?」と・・・まあ、まともに考える必要もないんですけどね!
たとえ話が、とんでもない話なのでピンとこないかもしれませんが、年利20%の投資話だとしたらどうですか?
年間20%と言えば消費者金融の利回り同程度ですが、消費者金融は事前に信用調査を行います。
金融会社はそれなりに根拠を持ってお金を貸します。
銀行などの低金利で借りられない人を対象にお金を貸していますから、貸し倒れリスクが銀行より高くなります。
貸し倒れリスクが高い分、利息も高くなるのです。
この様に金利が高ければ、それだけリスクを取っているということです。これが原理原則です。
「リスク」と「リターン」の関係をしっかりと理解していれば、甘い話に引っかかることもなくなるでしょう。
例え相手が証券会社の営業マンであっても、まずは自分で考えてから投資するか?しっかりと見極めるようにしましょう。
投資は長期で考える
「短期で儲かる」これも危険な言葉です。
確かに短期で儲かることもあります。
ご自分で株やFXなどをやったことのある人なら分かると思いますが、短期の投資ほど結果が安定しません。
「勝率」という言い方をすれば、短期の投資ほど「勝率は低くなる」傾向にあり、長期ほど勝率は高くなりやすいのです。
せっかく貯めたお金を、簡単に失うのは本意でないはず。
長期の視点で投資を考えた方が、家計に優しい投資と言えます。
リスク分散する
金融用語で「ポートフォリオ」って聞いたことありますか?
金融商品の組み合わせの事を言います。
家計の中の投資となればリスク分散をしっかりとして、出来るだけ元本割れをしないようにしたいですね!
元本を維持するための基本的な考え方を紹介します。
すごくシンプルで基本的な考え方ですよ。
1000万円の元本で投資を行います。
低リスク:比較的元本割れを起こしにくい国債や社債
高リスク:元本割れのリスクもある株式投資やFX
分かりやすいように書いているだけで株でも安定株もありますし、債券でもリスクの高いものもありますから、あくまで例として考えてくださいね。
低リスク商品の利回り5%、高リスク商品の利回りを30%とします。
低リスク商品に900万円を投資し、残りの100万円を高リスク商品に投資するとします。
結果は・・・
低リスク商品は5%のリターンをもらうと45万円のリターン
高リスク商品30%が上手くいった場合30万円のリターン
合わせて 45万円+30万円=75万円 7.5%の利回りとなります。
低リスク商品は5%のリターンをもらうと45万円のリターン
高リスク商品のリターン0万円
合わせて 45万円+0万円=45万円 4.5%の利回りとなります。
低リスク商品は5%のリターンをもらうと45万円のリターン
高リスク商品のリターン0万円 元本-100万円
合わせて 45万円-100万円=ー55万円
元本は945万円となり-5.5%となります。
すごくシンプルな例ですが、基本的な考え方はこうです。
複数の投資に分散することで、リスクを抑える事が出来ます。
全額を高リスク商品に投資するのではなく、分散して投資を考えればリスクを減らすことも可能なのです。
まとめ
投資をするにはある程度の知識が必要になります。
勉強を怠ると痛い目に合うこともありますので、勉強が嫌いな方は投資を避けた方がいいかもしれません。
証券会社などはプロが運用する投資信託のような商品もありますが、リスクは投資する本人が持つのです。
世の中甘い話はありませんのでご注意くださいね!