カジカってどんな魚?飼育はできるの?

川の岩陰に潜む、あの、近所のおじさん感のある何とも憎めない表情をした魚。そう、カジカです。筆者もそうでしたが、自然が豊かな土地で暮らしたことがある方は、川釣りに行った際に一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。 今回は、カジカの生態や飼育方法について紹介をしていきます。

カジカは日本固有種の淡水魚

困ったときのWikipedia、ということで、カジカの概要について調べてみました。カジカは生物学分類上では「スズキ目カジカ科」に定義されるようです。ハゼに似た顔つきなどで、てっきりハゼ科かと思っていたら違うようですね。これはご存じの方も多いかもしれませんが、カジカは日本固有の淡水魚で、北海道南部よりも南であれば各地域に生息しています。

カジカは水質が良い渓流に住む傾向にある環境のバロメーター

ほかの日本の固有種にもありがちな特性ですが、カジカはデリケートな魚です。水質の変化に敏感なため、水質が悪い川ではあまり見られません。大抵の場合、水質が良い川の上流から中流の地域に生息していることが多いでしょう。筆者の感覚だと、鮎が多い川の上中流に要るイメージです。そういった意味で、川の水質を図ることができる、環境のバロメーターとなる魚とも言えるでしょう。

カジカは川の岩陰に潜んで虫やメダカなどを捕食する

いわゆる清流に沿って歩いたりしてみると、川面付近に鮎や山女を目にすることはままありでしょうが、カジカは目にしないと思います。それもそのはずで、カジカは岩陰に潜んで暮らしています。カジカの特徴の一つとして、カサゴみたいなヒレが付いていますが、そのヒレを使って、川の底に張り付いて生活をしているのです。そして水生昆虫やメダカなどの小魚を餌として暮らしています。

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カジカは大卵型中卵型小卵型の3つに分けられる純絶滅危惧種

カジカは、大きく分けて3つになります。それぞれ、大卵型、中卵型、小卵型に分けられます。

広くイメージされているカジカは大卵型

一般的にカジカとしてイメージされているのは大卵型でしょう。卵の直径が2.6~3.7mmとカジカの中で大きく、成長すると15cmほどの大きさになります。大きいものだと20cm以上になるのもいるようです。

中卵型のカジカは川と海を行き来する両側回遊型

冒頭でカジカは淡水魚と書きましたが、面白いタイプもいます。それが中卵型のカジカです。両側回遊型に分類される淡水魚で、川と海を行き来して暮らしています。両側回遊型で有名な他の魚でいえば、鮎がいます。

カジカは準絶滅危惧種に指定されている

実はカジカは、年々その生息数が減っています。主な原因としては、日本において「清流」と呼ばれる場所が減ってきていることです。水がきれいな川でこそ生きられる魚ですからね。

そのことがあり、カジカは環境省が定めている準絶滅危惧種(※) のカテゴリーに指定されています。

(※)準絶滅危惧種とは

近危急種ともいう。現状では絶滅の危機には瀕していないが、生息地に変化があった際、野生種が絶滅してしまう危険性がある種を指す。世界的には国際自然保護連合(IUCN)が、日本においては環境省などがそのリストを作成している。

カジカは簡単ではないながらも飼育可能

なんとも言えない可愛らしさがあるカジカなので、偶然川で釣った場合など、家で飼いたいと思う人は少なくないでしょう。筆者の私見としましては、現在は準絶滅危惧種に指定されていることもあるので、おすすめはしたくないですが、飼うからには可愛がってほしいと思います。

デリケートな魚であるため、簡単ではないみたいですが、ポイントさえきちんと押さえておけば、充分に飼育可能なようです。

カジカは水カビ病に感染しやすいので注意を

具体的にいうと、カジカは水カビに感染しやすいという弱点があります。水がきれいな川に多く生息しているのは、この理由からなのですね。きれいな所にはカビは生えないですから。

釣り上げてから家へと持ち運ぶとき、飼ってから共に、扱いには気を付けましょう。カジカは鱗がなく、粘膜で覆われているため、擦り傷に弱いです。そこから水カビ病に感染してしまう、ということが充分に考えられます。

カジカは、体表が傷ついたり、弱った状態になったりすると、体から白い粘膜が出ます。これが、カジカの不調のバロメーターとなります。

水温管理や隠れ家づくりなどカジカの生態を意識した水槽を

カジカを飼育する場合、水質もそうですが、水温管理も重要になります。自然のカジカが岩陰に隠れていることからもわかるように、水温が高くなるのはNGです。20℃以下を保つようにしましょう。従って、カジカを飼う場合は、夏場は室内をエアコンなどで常に一定にする努力も求められます。

また、水カビ発生防止などの観点からも、水槽内の水はある程度流れがある方が望ましいとされています。 水の流れをつくることや、カジカが泳げるくらいのスペースをつくることを踏まえて、水槽は60cm以上のものが良いでしょう。

水草やエアレーションなどを活用してきれいな酸素が行き渡る工夫を

カジカの生態として、動かないものに興味を示さない傾向があるようです。従って、餌をあげる際にも、生餌が望ましいとされます。

生餌がベストなのでしょうが、毎度そういうわけにもいかない、という人もいるでしょう。水槽内にエアレーション(エアポンプ)や水草、そしてカジカにとって隠れ家となる何か、があれば、緩やかながらも、きれいな酸素が水槽内に流れる「水流」が生まれます。そうすれば、生餌でなくとも、水流によって動きが生まれるので、あたかも自然の川の中にいるような錯覚も起こせるでしょう。

砂利と隠れ家をつくって、あたかも川底にいるかのような水槽を

そのほかに大切なのが、砂利です。野生のカジカは、川底にヒレを立て、岩陰に隠れるようにして暮らしています。科学素材のツルツルな水底では、カジカもストレスを感じてしまうでしょう。水の底には砂利を敷き詰めましょう。

また、大きな石があればベストでしょうが、なかなか見つけるのも難しいでしょう。カジカが底にひそめる程度のスペースがある物体を置いてあげて、カジカがいかにも岩底にいるかのような環境をつくってあげましょう。

まとめ

1.カジカは日本固有の淡水魚で、きれいな水を好むデリケートな魚。

2.近年では野生のカジカの生息数が減っており、準絶滅危惧種に指定されている。

3.カジカを家で飼うときは、水質とともに水温管理がポイント。常に20℃以下に。

4.カジカがストレスを感じないよう、「川の岩底」で暮らしていると思わせるような演出をしましょう。エアレーションはもちろん、水草や砂利、隠れ家などを置くことも忘れずに。

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