
ハチミツの歴史は人類の歴史と言われています。古来より人間の生活に深くかかわってきたハチミツですが、現在では高価なハチミツもたくさん売られています。高価なハチミツの賞味期限が切れたら捨てるのもったいないですよね。
そんな蜂蜜の賞味期限について紹介します。
蜂蜜は腐らないって本当?
日本で売られているハチミツには賞味期限が記載されています。ハチミツは腐らないと思っている方も多いと思いますが、なぜ賞味期限が記載されているのでしょうか?
ハチミツは医薬品
冒頭にハチミツの歴史は人類の歴史と書きましたが、古くからはちみつは医薬品として重宝されていました。
ハチミツの持つ抗菌力や抗炎症作用は外科的な治療に用いられていました。現代の日本でも厚生労働省の日本薬局方では「ハチミツ」は医薬品(生薬)として記載されています。
その効能に関しても、口唇の亀裂・あれ等に脱脂綿、ガーゼ等に浸し又は清潔な手指で患部に塗布する。その他滋養、甘味料として適量をそのまま又は適宜薄めて使用する。と書かれています。
ハチミツはなぜ腐らないのか?
医薬品としても認められるハチミツですが、腐らないのは何故でしょうか?
ハチミツの糖度は80%もあり、微生物などの繁殖に適していないのが原因の一つと言われています。
強い糖度は微生物の水分を奪い去ってしまい繁殖できず死滅してしまうからです。
このような殺菌能力がハチミツを腐らない食品としているのです。
ハチミツの賞味期限は?
ハチミツは腐らないというお話をしているにも関わらず、賞味期限はどれくらい?と書くのも変ですが、日本の法律では食品に関しては賞味期限を記載することが義務付けられています。
ハチミツの場合1年~3年と記載されているものが多くあります。日本養蜂協会によりますとこの期限は販売者個々の判断とされています。
賞味期限切れのハチミツは食べられるの?
そもそも、賞味期限はおいしく食べる事の出来る期間を定めた期限なので過ぎたところで食べられないわけではありません。
養蜂家の判断で決められるのはハチミツの風味や香りなどが劣化する期間とみていいでしょう。
その為、ハチミツの場合は賞味期限を過ぎても衛生上の問題で食べられなくなることは無いと考えて良いでしょう。
但し適正な保存がされていることが条件となります。高温多湿の場所で保管していると、ハチミツは水分を吸収して傷むこともあります。
長期保存するためには直射日光や高温多湿な場所を避けて保管するようにします。
純粋蜂蜜と加糖蜂蜜とは?
ハチミツは腐らないので賞味期限を過ぎても衛生上の問題は無いと紹介してきましたが、これはあくまで純粋蜂蜜に関しての話です。
純粋蜂蜜とは、純度100%のハチミツのことでハチミツに他の糖類を混ぜたものを加糖蜂蜜と言います。
純粋蜂蜜の賞味期限は過ぎても問題ないとしましたが、加糖蜂蜜に関してはそうはいきません。
混ぜ物が入ることでハチミツ本来の抗菌力も弱っています。賞味期限を過ぎている場合は傷んでいるかもしれないと疑ってかかった方が良いでしょう。
商品ラベルに加糖蜂蜜となっていれば注意が必要です。
金額的に3分の1程度の価格帯で売られているので違いは分かりやすいと思います。
ハチミツの保存方法は?
ハチミツは湿気が苦手です。吸水性の高い食品なので湿気の少ない場所に保管するようにしましょう。
冷蔵庫などに入れておくと白く固まってしまいます。食べても問題は無いのですがざらっとした舌ざわりになって本来の風味を損なってしまいます。
15度前後で結晶化しやすくなってしまうので、常温保存であっても冬場などは白い結晶が出来てしまうケースもあります。
結晶が出来てしまった場合は容器ごと水に入れ少しづつ温め菜箸などでかき混ぜていくようにします。レンジなどで温めてしまうとハチミツのとろりとした特徴が損なわれます。
使用するまでに時間がある場合は常温で置いておくだけでも戻りますので何もしなくても大丈夫です。
直射日光などを避け出来るだけ一定の温度で保存するのが望ましいです。
ハチミツが古くなってくると糖が褐変する「カラメル化」によって色は濃くなってきます。
衛生上の問題は無いのですが風味が損なわれてしまいます。

まとめ
ハチミツは腐らない食品です。
古くから医薬品としても使われており抗菌作用のある食べ物です。
ハチミツには「純粋蜂蜜」と「加糖蜂蜜」があり、加糖蜂蜜に関しては賞味期限切れは注意が必要です。
保存方法は直射日光や高温多湿になる場所を避けて保存しましょう。
温度が15℃を下回ると白く結晶化してしまいます。湯煎して戻しても良いですし、そのまま常温で置いておくだけでも戻ります。