
夏の風物詩「風鈴」
「チリリーン」という風鈴の音を聞くと夏をイメージする日本人は多いですね!
最近の若い人はそうでもないみたいですが、風鈴と言えば夏の風物詩です。
冷たい麦茶に風鈴の音って相性抜群の様な気がします。
そんな風鈴ですが、音を聞いているだけでも癒し効果があるって知っていましたか?
さらに、テレビ番組の実験では、なんと風鈴には体感温度を下げる効果まであるそうです。
エアコンを使わずに夏を乗り切りたい人にとっては、最適なアイテムなんですね!
風鈴の種類は
風鈴は色々種類があるのですがここでは有名な2つの風鈴を紹介します。
風鈴の歴史はそんなに古くありません。江戸末期に透明ガラスの製法がオランダ経由で伝わってからびいどろの吹きガラスで作られたのが始まりと言われてます。
江戸風鈴
ガラス製の風鈴で非常にメジャーな風鈴です。ガラスの内側に絵付けがしてあり様々な種デザインがあります。
ガラスの口の部分がギザギザになっていて棒が当たるとチリンチリンとなるのが特徴です。このギザギザ部分は棒が滑らないようになっています。口が綺麗に丸く加工されてしまうと棒が滑ってしまい音が鳴らなくなってしまいます。
浅草のほおづき市に行くとたくさんの江戸風鈴が売られています。私も何度か購入したことがあります。
南部風鈴
江戸風鈴と並んで有名なのが南部風鈴です。
岩手県の南部鉄器を使った風鈴で「チリーンチリーン」お寺の鐘の音を軽くしたような伸びやかな音を出します。
ガラスで出来た江戸風鈴と違って鉄で出来ていますので丈夫ではありますが、錆が出てしまうのが欠点と言えば欠点です。しかし、錆びても風合いが良くてそのまま使う人も沢山います。
私が小さいころに家に南部風鈴がありました。チーンと長く響く音は今でも耳に残っています。すごく心地のいい音です。
風鈴の音を聞けば涼しくなる?
テレビ番組で実験した内容は以下の通りです。
20代~60代の方を対象に、室温27度に設定した部屋の中に入ります。
そこで、体感温度を聞いてみると24度~26度と言う回答が多くなります。
今度は風鈴の音を流して10分程度経過した後に「部屋の温度を下げました。何度くらいに感じますか?」と問いかけたところ21度~23度と言う答えが多くなりました。
実は、部屋の温度は27度のまま変えていないのですが、サーモグラフィで体の表面温度を計ってみると、風鈴の音を聞き始めてから体温が下がり始めたのです。
これは脳の錯覚により起こった現象で、風鈴の音を聞くと脳が「風が吹いてきた」と勘違いを起こして、体温を下げているようです。
脳が錯覚を起こす事は良くあることです。トリックアートなども脳の錯覚を利用したものですね!
たとえ、錯覚だとしても体温が下がってくれるのは、暑い夏を乗り切るためには好都合です。
風鈴を下げておくだけでいいのですからハードルが低い暑さ対策です。
しかし、この錯覚外人さんには起こりません。今時の若い人も効果が無いかもしれません。
そもそも、風鈴の音を聞いて過ごした経験が無ければこの錯覚は起こらないのです。
体温を下げてくれる効果を期待するには風鈴の音を聞いて涼んだ経験を持つしかないようです。
風鈴の音で癒されるのはなぜ?
風鈴の音を聞くと癒される気になりませんか?
ユーチューブなどにはヒーリング音としてたくさんの風鈴の音がアップされています。
実は風鈴の音には「1/fゆらぎ」の周波数があるからなのです。
風に揺れて音が鳴る風鈴には「1/fゆらぎ」があります。
この「1/fゆらぎ」のおかげで、人間は風鈴の音を心地よく感じることが出来て癒されるのです。
ヒーリング音としてたくさん風鈴の音がアップされるのもわかりますね!
夏の暑い時に日陰で風鈴の音を聞いているだけで、心穏やかに過ごせるのは簡単に出来るストレス解消法です。
暑くてイライラしている人に風鈴の音を聞かせてあげてみてはいかがでしょう。
まとめ
風鈴の音は住環境の変化とともに都会ではあまり聞くことが無くなりました。
近隣から騒音として苦情が来るケースもあるようです。
風の強い日に「チリンチリン」とずーっと音が出ていれば騒音になりかねません。
また夜中に音が鳴っていれば不快に思う方もいるかもしれません。
風鈴を使う方も、夜や風の強い日は家の中にしまったりする配慮があった方が良いですね。