
マネージャーになると自分の売り上げではなく全体の売り上げに責任を持つようになる。しかし、自分が売るより難しいのが、営業マンを育てることだ。そこで強い営業部隊を作るための管理法を紹介したい。
PDCAサイクルとは?
1.plan計画→2.do行動→3.check検証→4.act改善の4つのプロセスを行うことである。
4が終わると1に戻る。
生産管理や品質管理の現場ではよく使われるポピュラーな手法である。
最近は経営の場や様々なシーンで広くこの手法が用いられるようになっており、営業の現場でも十分に活用できる。
具体的に営業の現場でどのように使っていくか?を紹介します。
営業現場での利用の仕方
スーパー営業マンはいらない
実はこの手法マネージャーが営業マンを管理するのに有効な手段である。
実際に私もマネージャー時代には、取り入れていた。
営業会社に於いては、スーパー営業マンを必要としない方法が好まれるようになりつつある。
スーパー営業マンは報酬次第で高額な企業へ行ってしまう事が多い。
その為、企業はスーパー営業マンに高額な報酬を支払うこととなる。
それでは、会社としては利益が出にくい。
誰でも売れる仕組みづくりが求められる時代に、注目を浴びる手法なのだ。
売りつけるではなく探す
先ほど書いたように、スーパー営業マンの感性に頼るのではなく。
確率論によって、しっかりとしたデータが必要となるため、お客様に伝えるトークも同じように実行する必要がある。
自分だけが出来るトークが必要なのではなく、紙芝居を読める人で良いということだ。
営業トークの質を一定に保つために反復練習が必要になる。
お客様に物を売りつけるのではなく、買ってくれるお客様を探すことに重点を置く。
計画の仕方
まずは、計画。
営業の現場でPDCAサイクルを使う場合大切なのは、再現性が高いか?と言うことである。
営業とはなんとなく感覚でやっている人が多い。
売れた原因を説明させると、抽象的な話が多くなることが多い。
「頑張って売りました」「最後は気合です」「一生懸命さが伝わりました」
など、実際にこのような報告を受けたのは1度や2度ではない。
自分自身売れた原因が分からない人が多いのだ。
しっかりとしたプレゼン資料を作り、それを紙芝居のように説明していくようにするのも、プレゼンの再現性を高める方法の一つだ。
プレゼン内容を固めた後は、実際に何軒訪問して何軒成約するか過去のデータからしっかり割り出し一日の訪問数を決める。
訪問件数、プレゼン件数、成約件数をしっかりと記録していく。
行動の仕方
営業マンは計画通りに目標の訪問件数をしっかりこなす。
個人で計画を立てる場合はトークレベルが同じであるから再現性には問題ないかもしれない。
しかし、その場合もトークで何を話しているか?をしっかりと把握できるようにしておく。
例えば全体のトークを3つに分けてA,B,Cとする。
お客さんによってどこまで話せているかを記録していくようにする。
後の検証シーンで役に立つ。
とにかく、checkの場面で様々な角度検証できるように記録しておくことが大切である。
検証の仕方
ここで、計画通りに実行できたか?そして狙い通りの結果が出たか?を検証する。
問題点をあぶり出し、しっかりと検証を行う。
なぜ、断られているか?トークの問題点があればそれを書き出していく。
改善の仕方
大きく分けて3つの可能性がある。
1つは継続、全体的に計画通りに事が運んでいる場合はそのまま進める。
2つ目は修正、問題点を解消する。それは訪問件数のみならずトークに関しても修正する。
3つ目は撤退、実現が難しい場合はこのような決断も必要となる。
まとめ
PDCAサイクルを実行していくと、営業全体の質が上がってくる。
トーク内容も改善の対象とすれば、感覚ではなくしっかりとした検証のもとに質を上げていく事が可能になる。
慣れないうちは、難しい事をせず訪問件数に対してしっかりと管理するだけでも効果が出やすい。