
「手乗り文鳥」なんていう言葉があるくらい、人間によく懐くとされ、昔からペットとして人気の高い文鳥。今回は、その文鳥について紹介していきます。
文鳥は実はスズメの仲間
文鳥は、原産地がインドネシアのジャワ島で、インドネシアやスリランカ、フィリピンといった東南アジアに元々は生息していた鳥です。体長は15cmほどで、分類上は、スズメ目カエデチョウ科キンパラ属となります。なんとなく、しゃべる場合もあるしインコの仲間かと思われている方もいるかもしれませんが、実はスズメの仲間なのです。
基本的には、インコと同じように種子食なのですが、果実や小型昆虫を食べる場合もあります。
文鳥が日本に輸入されたのは江戸時代
文鳥が日本に初めて輸入されたのは、江戸時代と言われています。従って、ペットとして歴史がある動物と言えるでしょう。
明治時代には、人工による繁殖が盛んとなりました。特に愛知県の弥富町が、その繁殖地として有名になり、白文鳥の繁殖に国内で唯一成功したという歴史があります。
文鳥は賢く比較的静かなうえに人懐っこい
江戸時代からいまに至るまで、文鳥がペットとして人気なのはなぜでしょう。筆者の独断を述べれば、
①賢い
②うるさく無い(鳴き声が比較的静か)
③人懐っこい
④あまりお金がかからない
という点でしょう。
文鳥の知能は人間の幼児並み?
文鳥は頭の良い動物だと言われます。オウムやインコほどではありませんが、個体では人間の言葉をしゃべる文鳥もいることから、そのイメージがあるのかもしれません。
実際、そのことは指数で証明されているようです。文鳥の仲間であるスズメの脳化指数は0.12であり、猫と同じ数値を誇っています。
馬の脳化指数が0.10、犬の脳化指数が0.14であることから、文鳥(スズメ目)の知能は高いと言えます。よく、犬は人間の3歳児並みの知能と言われますから、文鳥は人間の2歳児相当レベルの知能があるということでしょうか。
文鳥の鳴き声は静か
文鳥の鳴き声は、スズメ目の鳥らしく、スズメに近いような鳴き声です。したがって、さほどうるさくはありません。静かと言えるでしょう。
インコやオウムは、賢い反面、鳴き声がうるさく、特に集合住宅だと気を遣ってしまうこともあるでしょう。
文鳥は人懐っこい生き物
文鳥は、感情表現が豊かな生き物です。そういった意味で、犬に近いかもしれませんね。鳴き声や仕草などから、喜怒哀楽が読み取れる鳥と言われています。
また、手乗り文鳥なんて言葉があるように、飼いなれてくると、人間の手の中にいることを好みます。まるで、人間がマッサージを受けているかのような、気持ちよさそうな表情をします。
一方で、人懐っこさの裏返しなのかもしれませんが、文鳥は、その見た目に似合わず気性が荒い性質です。元来の縄張り意識の強さから来ているのでしょうが、多頭飼いの場合は配慮が必要になる場合もままあるようです。
ただ、他のペットよりも、時間をかけて構ってあげなければいけませんので、その点は忘れないようにしてください。
文鳥は低コストなペット
最後に、これがある意味で最も大切なのかもしれませんが、文鳥は、飼うにあたって金銭的な手間が殆どかかりません。極端な話、カゴと餌と水(文鳥は水浴びが好きなので、その点も踏まえて)があればOKです。また、文鳥自体、ペットショップで数千円あれば購入できる生き物です。しかも、寿命は8年~10年と比較的長生きです。
文鳥は、インコなどと同じく種子食なので、餌としては同じようなアワやヒエなどが入ったミックスフードを与えれば基本はOKです。
病気にさえ気を付けて飼っていれば、あなたの貴重なパートナーとして、長い間ともに過ごすことができるでしょう。
文鳥は賃貸物件でも歓迎されやすい生き物
上記の背景から、文鳥は、賃貸物件でも飼育が許されやすい代表的な生き物と言えるようです。規約に明文化されていれば厳しいと思いますが、物件によっては、相談のうえ、文鳥ならばと許可が下りる場合もあるようです。
私見も含め、ハムスターと並んで、賃貸物件で飼いやすい動物だと言えると思います。
時間があればまた、今度は具体的な飼育方法についても紹介していきたいと思います。
まとめ
1.文鳥はスズメの仲間。日本には江戸時代に輸入された、ペットとして歴史のある動物。
2.文鳥は感情表現が豊かで人懐っこい鳥。
3.文鳥は、個体含めて費用がそれほど掛からず、しかも鳴き声があまりうるさく無いので、賃貸物件でも飼いやすい代表的な動物と言える。