万全の空き巣対策で快適生活!賃貸物件はベランダや窓の工夫がカギ!

空き巣被害は年々減少傾向にありますが、じつは未だに年間3万件以上〈※1〉も発生しています。これは、日本の総住宅数の0.05%におよぶ割合〈※2〉となります。ちなみに、令和2年(2020年)5月段階での新型コロナウイルス感染者比率は0.0014%〈※3〉となりますから、そう考えると軽視できないように思えます。

今回は、その中でも、侵入経路の約6割を占めている〈※4〉、窓における空き巣対策について、賃貸物件に焦点を絞って紹介していきます。

原状回復義務により、一戸建てに比べて空き巣対策に制約がある賃貸物件

警察庁「住まいる防犯110番」のサイトによると、平成29年における空き巣被害のうち、最も多い居住形態は、一戸建て住宅で42.5%。次いで、3階以下の共同住宅が11.9%、4回以上の共同住宅が4.1%と続いています。

ではなぜ、今回賃貸物件に特化するのかと言うと、賃貸の場合、一戸建てと違ってアレンジがしにくいという問題があるからです。いわゆる、原状回復義務というやつです。

制約がある以上、アイデアが勝負になります。

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賃貸物件は「人目が多い」。入りづらく、破るのに時間がかかる家で空き巣対策を。

空き巣を侵入させないことがベストですが、空き巣が自宅に入るまでの「時間稼ぎ」をする仕掛けをつくることも大切です。

過去に元・空き巣犯に聞き取りをした結果だと、空き巣は、侵入に5分手間取ると約7割が、10分だと9割以上が、捕まるリスクを回避するため、その家への侵入を諦めるそうです。

そういった意味で、賃貸住宅は、建物内に「自分以外の人」も多くいる、人目が多い場所と言えるでしょう。つまりは、時間がかかればかかるほど、人目につきやすいと言えます。

入りづらく、かつ窓を破る(開ける)のに時間がかかる住まいにすれば、空き巣リスクはグッと減らせるでしょう。 自宅に空き巣を侵入させないため、部屋の窓には次のような対策を講じましょう。

基本は施錠

最も簡単、かつ重要なのは、しっかり鍵をかけることです。

玄関にも言えることですが、泥棒に侵入される原因のほとんどは、鍵のかけ忘れによるもののようです。 補助鍵やフィルターなど、性能の良い防犯グッズをつけたとしても、肝心の鍵がかかっていなければ、元も子もありません。

“入りにくい家”も、空き巣対策には重要。照明やベランダの工夫を。

空き巣が侵入することと同じくらい重要なのが、「侵入する気にならない」家にすることです。一般的に、空き巣被害にあうのは、大抵の人が就寝する夜中の時間帯と言われます。

空き巣に、この家は人がいる、と思わせるよう、部屋の照明は敢えてつけっ放しにしておくと良いでしょう。居住形態がワンルームの人は、寝るときは難しいでしょうから(ただし戸締りはしっかりと!)、帰宅が遅くなりそうな時には、部屋の電気をあえてつけっ放しで出かけてみると良いでしょう。

筆者はよくやりますが、2~3時間以内の不在であれば、照明プラス、テレビなど、音の出るものをつけっ放しにして出かけるのをお勧めします。

洗濯物など、ベランダの工夫も忘れずに!

賃貸住宅の場合、空き巣の侵入先として多いのはベランダです。また、下調べをせずに侵入する空き巣は少ないでしょうから、ベランダを見て、そこの住人のプロファイリングも行われていると思われます。

特に女性の一人暮らしの場合には、洗濯物の干し方に工夫を。

最も空き巣に狙われやすいのは、女性の一人暮らしなのが現実でしょう。ベランダなど、外に洗濯物を干す場合は、一人暮らしであることを悟られない工夫が必要です。

下着など、一目で女性が身に着けるものとわかる洗濯物は、外から見えづらいようにして干しましょう。

一番外側には、タオル類(男性も使用しそうなデザインなら尚可)や、ジーンズやTシャツなどといった、着用者の性別が判定しづらい衣類でまとめるのも方法です。

上階であっても油断は禁物。よじ登れる足場がないかのチェックを。

ベランダは、集合住宅の1階だけにあるものではありません。低層階の集合住宅では、特に油断は禁物です。

運動能力の高い空き巣犯であれば、足場があれば、2階や3階程度なら容易に侵入できる可能性があります。「窓に鍵がかかっていない」可能性を考えれば、敢えて1階は狙わず・・・という空き巣もいるかもしれません。

これから入居を考えている方は、物件の下見時のチェックを、既に入居している人は、防犯の観点でベランダ周りを入念にチェックし、足場となりうる危険なものがある場合は、管理会社や大家に問い合わせて対策を取りましょう。

防犯フィルムや補助鍵、防犯ブザーなどのグッズを活用しましょう

基本準備が万全になったら、あとは防犯グッズの検討です。ポピュラーなのは補助鍵や防犯フィルム辺りかと思います。

筆者の見解ですが、やるからには、どれもつけるのが良いでしょう。3種類そろえても、金額的に1万円を超えない程で収めることは十分可能かと思われます。それほど効果ではありません。何より、安全は他の何にも代えがたいものですから。

また昨今では、台風被害対策(飛来物対策)で、2階以上の賃貸物件でもシャッターを取り付ける人も増えているようです。

空き巣対策用の商品については、後日また紹介していきたいと思います。

まとめ: 賃貸物件における空き巣対策

1.空き巣被害に会う危険性は、確率上、コロナウイルスに感染するよりも高い。

2.原状回復義務がある賃貸物件では、空き巣対策にはアイデアが重要

3.賃貸物件の空き巣対策ポイントは、「入りにくい」かつ「入るのに時間がかかる」住まいにすること。

4.空き巣対策では、ベランダの工夫がポイント。特に不在時の照明の使い方、洗濯物の干し方に注意を払いましょう。

5.空き巣が侵入しやすい足場は、極力撤去を。不安があったら管理会社にすぐ相談しましょう。

参照

〈※1〉警察庁「住まいる防犯110番」より。平成30年は32,000件

〈※2〉「平成30年住宅・土地統計調査住宅数概数集計(総務省)」によると、総住宅数は6242万戸

〈※3〉ともに、2020年5月1日時点の数値で比較

〈※4〉警視庁生活安全総務課の統計データより

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